朝メシは食うべしという常識に疑問を思う

ここ数ヶ月ほど影響を受けている本。

朝食を抜くと病気にならない

朝食を抜くと病気にならない

何かの拍子にこの本を読んで、影響を受けたので、さらに次も読んでみた。前者のタイトルはなかなか挑戦的なのだが、別に朝食そのものを悪としているわけではない。


両者の本とも簡単にまとめれば、

現代人はとにかくあらゆる食物を食べ過ぎており、胃腸は休む暇もなく、腸内環境は悪化するばかりである。良い栄養を摂ることばかり考えず、まずは、本当に今の食生活が必要なのかを考え、本当に必要なだけ食事をせよ。そうすれば、現代病とされるものの多くは改善または完治する。

ということ。特に花粉症、アトピー性皮膚炎といったアレルギー症状には効果が高いという。実際、この本に限らず世の中、断食などでアレルギー症状を改善したという話も多い。アレルギーなどの症状がこれほど多くの人を悩ませはじめたのは、戦後になって飽食の時代を迎えてからという話もある。それだけとは言わないまでも腸内環境の悪化が大きな要因と考えてもおかしくはない。

僕はもともと朝食は食べないタイプなのだが、そのぶん昼食と夕食は人よりも多めに食べていた。ここ数ヶ月は昼食も夕食も少しずつ減らしていって、今はかなり少食になった。20歳前半の男性だと現代栄養学では 1800kcal くらいが目安の摂取量かもしれないが、今は一日 1000 kcal 以下だと思う。これは多分栄養士の方からすれば栄養が足りないということになるのだろうが、実際まったくそんなことはないと実感できている。筋力の衰えは感じないし、普段の生活では以前よりも身体に軽快感がある。

もう一つ、大きな効果を感じているのは、乾燥肌がかなり良くなっているということ。これは確実に少食の効果だといえる。毎年冬になるとあちこちがカサカサ乾燥していたのだが、それがほとんどなくなった。まもなく花粉の飛散が本格的になる時期だが、花粉症も改善されるに違いないと思っている。

石原氏によれば、血糖値を上げるためのホルモンなどは人間の身体に何種類も備わっているのに、血糖値を下げるための物質はインシュリンしかないのだという。これはすなわち、ヒトの身体は栄養不足へはいくらでも対処できるが、栄養過多には慣れていないと考えられる。

また、朝食を必要であると主張する方の大きな理由として、脳の活動エネルギーは糖分であって、これは脂肪では補えないからというものがあるが、甲田氏によると、実際、脳もケトン体という形で脂肪からエネルギーを抽出することが可能で、その際は糖を利用した場合よりもリラックス状態であることが脳波で示されているらしい。

なぜ、いつの間にか人は一日三食必要という話になってしまったのか。まして昔よりも一回の食事あたりの栄養量は増えているにもかかわらず。僕も生まれたときから、一日三食バランス良くしっかり食べよう、という意識が植え付けられ、それを疑うこともなく過ごしてきてしまった。一種の洗脳に近いな。栄養不足を気にすることはあっても、そろそろ栄養過多を肥満以外の点から見なければならないと思う。

まとまらない文章なのだが、あまりにも盲目的に朝食を食べないとダメだ、という考えに追従している専門家の話が多いので書いてみた。朝食を食べることに反対はしないけれど、朝食を食べない人間は悪みたいな言い方は良くないと思うよ。最近は、朝食を出す小学校もあるみたいだね。子供の場合、食事の量の問題は難しいけど。