Mac が Intel チップを載せるという噂だが
先日ニュースになった Apple が Intel プロセッサを採用するかもしれないという話だが、個人的には無いと思っている。プロセッサについては素人なのでアレなんだけど、Intel を今更採用するメリットって何だろう。
コストの点では大きなメリットであることは疑う余地も無い。同時に、Intel チップなら供給力もあるのでハードウェアが売れる時期なのにプロセッサが不足して売れないなんてことも少なくなる。さらに、iBook あたりに Intel の省エネなモバイル用プロセッサが載せられると、より小型・軽量のマシンが作れるだろう。この点においては実現してくれるとうれしい。iBook と PowerBook の差別化もしやすいだろうし。
PowerPC が Intel 製プロセッサと比較して特に際立つのが浮動小数点の演算能力。バージニア工科大学の PowerMac G5 クラスタが世界のスパコン第三位とか、最近お披露目された PlayStation3 も Xbox 360 も Nintendo Revolution もプロセッサは全部 Power 系とか、PowerPC の計算能力の話題は事欠かない。実際 Apple も Mac OS X (UNIX) + PowerMac G5 の組み合わせは科学計算分野にかなりプッシュしているようだし。この分野における PowerPC の特長は Apple も捨てられんでしょう。
じゃあ、Intel チップは iBook や iMac といったローエンドマシンに使って、PowerBook や PowerMac に PowerPC かというとそれもどうかと。Apple の体力からして PowerPC と Intel プロセッサを同時並行にはサポート出来ないと思う。かといって過去の経緯を見ても Apple が他のメーカーに Mac OS X の動作するハードを作らせるとは思えない。少なくとも Jobs がいる間は。だから Intel プロセッサと PowerPC の二本立ても無いと思う。
仮に二本立てになったとしたら、それはそれでサードパーティのサポートが厳しいんではないだろうか。とくに Mac の場合、大手サードパーティよりもむしろ少数デベロッパのコミュニティの作るソフトウェアにキラーアプリケーションが多い。そいういうところにいろんなハードウェアのサポートは期待しにくい。もちろん Apple が完璧にハードウェア間の違いをなくすほど Mac OS X / Cocoa を作れれば問題ないかもしれんけど。
ということで今回の話は実現しないと思ってる。iBook mini みたいなのも使ってみたい気はするけど。